健診で「腎臓が悪い」と言われたらまずすべきことを腎臓専門医が解説
「クレアチニンが高いですね」
「eGFRは下がっています」
「尿から蛋白or潜血が漏れています」
健康診断でこのように言われ、不安になったことはありませんか。
しかし、腎臓の異常は「すぐ透析になる」という意味ではありません。一方で、「様子見」と言われ続けた結果、数年かけて進行しているケースもあります。
この記事では、健診で腎機能異常を指摘された方に向けて、以下を整理します。
- 腎臓内科を受診した方が良い基準
- 近くのクリニックで良いケース
- 受診時に持参すべきもの
- 事前に整理しておくべき情報
- まず始める生活習慣
- 腎臓専門医が近くにいない場合の考え方
腎機能(クレアチニンやeGFR)、尿蛋白など腎臓病の基本については
▶︎腎臓の検査に引っかかった人が最初に読むべき基本の解説
この記事は「健診で初めて腎臓に関する異常を指摘された人」が、次に何をすべきかを整理するための記事です。
腎臓内科に行くべき?近くのクリニックでいい?
結論から言うと、まずは近くのクリニック受診で良い場合がほとんどです。
というのも、腎臓専門医は全国的に偏在しており、大学病院や基幹病院勤務であることが多いためです。
一方で、以下のような場合は腎臓内科受診を検討した方が良いでしょう。

もちろん腎臓専門医でなくても腎臓診療に明るい先生はいるので、相談しながらかかりつけ医と相談するのが良いでしょう。
かかりつけ医がいない場合で、腎臓専門医が開業しているクリニックが近場にない場合の方法は後半でお話ししています。
受診するときに持参するものは?
腎臓内科では、「今の数値」だけでなく「これまでどう変化してきたか」が極めて重要です。
そのため、以下はできるだけ持参した方が良いでしょう。

特にeGFRは「何年前から低下しているか」が重要なため、古い健診結果ほど価値があります。
受診前に調べておくと役立つ情報
腎臓病では、家族歴や過去の病歴が診断のヒントになることがあります。
| 確認しておく内容 | 具体例 |
|---|---|
| 過去の病歴 | 入院・手術・尿検査異常・出生体重 |
| 健診歴 | いつまで正常だったか |
| 体格変化 | 最大体重・体重変動 |
| 血圧歴 | 高血圧指摘歴 |
| 家族歴 | 透析・腎不全・糖尿病・高血圧 |
| 心血管疾患 | 脳出血・心筋梗塞など |
| 耳鼻科・眼科歴 | 難聴・眼疾患・手術歴 |
「異常を指摘されたこと」だけでなく、“いつまでは正常だったか”という情報も重要です。
まず始めるべき習慣は?
健診異常を指摘された段階で、まず優先したいのは「現状把握」です。
- 血圧を毎朝測定する
- 体重を毎朝測定する
- 急激な体重増加を確認する
- 生活習慣を記録する
特に「+2kg/週」のような急激な体重増加は、むくみや体液貯留の可能性があり受診を検討すべきサインです。
また、血圧は「いつ測るか」で値が変わります。
| ポイント | 方法 |
|---|---|
| 測定姿勢 | 背もたれ付き椅子に座り、足を床につける |
| 安静 | 5分間安静後に |
| 朝 | 起床1時間以内(起床直後ではない)、排尿後、朝食前、服薬前 |
| 夜 | 就寝前 |
| 測定部位 | 上腕 |
| 測定方法 | 1〜2分間隔で2回測定し、その平均を記録 |
血圧の正しい測り方や血圧を下げる意味、血圧を下げることの効果・方法などは
▶︎血圧130は正常なのか をご覧ください。
腎臓専門医の探し方と、近くにいない場合の考え方
「都道府県名+腎臓専門医」で検索すると、日本腎臓学会などの情報から検索できます。
ただし、地域によっては非常に遠方になったり、大学病院などで気軽には受診できないことがあります。
その場合は、まず近くの内科クリニック受診でも問題ありません。
比較的「ハズレが少ない」と考えられる特徴としては、
- 内科専門医
- 総合内科専門医
- 新しい医学知識を吸収している雰囲気が出ている
- 生活習慣病診療に慣れている
などがあります。
泌尿器科は尿潜血などには非常に強い一方、尿蛋白が主体となる腎炎領域は医師によって経験差があります。
そのため、尿潜血主体でなければ、まずは内科・腎臓内科の方が無難な場合もあります。
診察を受ける時は「自分の希望」も持っておく
実際の診療にはグラデーションがあります。
例えば、
- 必ず大病院で精査した方が良い
- 紹介しても良いし、このまま診療も可能
- 近医フォローが望ましい
- 経過観察で良い
などです。
特に中間のケースでは、患者さんの希望が診療方針に影響します。
そのため、受診時には以下のどれに近いかを考えておくと、診療がスムーズになります。
| 希望 | イメージ |
|---|---|
| 詳しく調べてほしい | 積極的に精査希望 |
| 先生に任せる | 状況を見ながら判断希望 |
| できればこのまま見てほしい | 通院負担を減らしたい |
まとめ|焦って自己判断する前に「情報整理」を
健診で腎機能異常を指摘されても、まず重要なのは「正しく状況を整理すること」です。
- 過去の検査を集める
- 血圧と体重を測定する
- 家族歴を確認する
- 必要なら近医を受診する
焦って極端な食事制限や安静を行うより、まずは情報を揃えた上で医療機関に相談することが重要です。
最後に、尿検査がある日は「病院で尿が出せる状態」で受診するとスムーズかもしれません。

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