何のために筋トレをするのか ― 医師としての前提
腎臓専門医として日々診療にあたる中で、私は患者さんに対して繰り返し
「可能な範囲で、下肢を中心に体を動かしましょう」
と伝えています。
下記が主な理由です。
- 器具を使わず自宅でも手軽にできる
- 全身の筋肉のかなりの割合が下肢に分布しているため効率が良い
- 介護を必要とする原因の一つである骨折につながる転倒を防ぐ効果がある
とはいえ、「どの程度運動して良いのか」というのは身体の状況次第です。
医師としての補足
運動は「多ければ多いほど健康になる」わけではありません。
特にBig3のような高負荷・全身運動では、強度や頻度を誤ると
心血管系や腎臓に過剰な負担がかかる可能性があります。
運動は「多ければ多いほど健康になる」わけではありません。
特にBig3のような高負荷・全身運動では、強度や頻度を誤ると
心血管系や腎臓に過剰な負担がかかる可能性があります。
「どこからがやりすぎか?」については、以下の記事で医学的に整理しています。
運動はやりすぎると危険?安全な運動量の目安
その文脈で、今回は「医師であり、継続的に筋トレを行っている立場」から、
Big3トレーニングを追い込まずに続けて分かったことを整理します。
筋トレはここ10年ほどで一般化しましたが、
- 重量を伸ばすことが目的化してしまう
- 疲労や関節痛で中断する
- 結果として「続かない」
というケースも少なくありません。
医療の立場から見ても、これは非常にもったいない。
Big3回帰 ― 全身で「適切な負荷」を扱う意味
私自身、長らくマシンと有酸素運動が中心でした。
健康面では一定の効果を感じていましたが、
筋力・身体操作性の向上は頭打ちになっていました。
そこで、半年ほど前から
「週に数回・全身法・Big3中心」
というシンプルな構成に切り替えました。
ポイントは追い込まないことです。
- 軽めの重量でフォームを最優先
- 各種目を少量ずつ、全身に分散
- 翌日に疲労を残さない
この方法により、以下の変化を実感しています。
- フォームが安定し、結果的に扱える重量が伸びる
- 疲労が残らず、仕事・家庭への影響が少ない
- 日常動作が軽く感じられる(神経系の適応)
体重はむしろ微減していますが、これは
活動量と筋活動効率が上がった結果
と考えています。
「追い込まない」という選択 ― 医学的にも合理的
筋トレ=限界まで追い込む、というイメージは根強いですが、
健康・継続・安全性を考えると必須条件ではありません。
特に30代以降では、
- 疲労の回復が遅れる
- 関節・腱のトラブルが増える
- 結果として運動をやめてしまう
という流れに入りやすい。
そのため、私は以下のルールで運動を管理しています。
- Big3は原則 RPE7〜8 まで
- 1回40分以内
- 翌日に疲労が残れば迷わず休む
RPEの考え方については、以下の記事で詳述しています。
RPEを使った追い込まない筋トレの考え方
これからBig3を始める方へ ― 医療者として伝えたいこと
もしあなたが、
- マシン中心で伸び悩んでいる
- フリーウェイトに不安がある
- でも体を「長期的に」変えたい
のであれば、
フォーム重視・追い込まないBig3全身法
は十分検討に値します。
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・腎臓×運動に関する記事のまとめは ➡️「【専門医監修】腎臓を守る運動ガイド|安全に始める筋トレと生活習慣 」

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