はじめに
食事管理と聞くと「我慢」「制限」「ストレス」がつきまとうイメージがあります。でも、僕が普段患者さんや友人に伝えるのは、“完璧じゃなくても健康は守れるし体は変えられる”ということです。
今回は「健康的に身体を整えたいけれど食事制限は苦手」という方に向けて、医師でありトレーニーでもある僕が、実生活に取り入れやすい考え方のポイントをお話しします。
1. 食事で最優先にすべきこと
- カロリー収支がすべての土台 → 摂りすぎれば太るし、足りなければ痩せる
- 次にPFCバランス → 特にタンパク質を意識。日本人的な食事だと不足しやすいです。もちろん腎臓が悪い人は摂りすぎは良くないです。
- ビタミン・ミネラルは「まずは偏らないこと」
2. 「一食ごと」より「数日単位」で考える
- 会食や外食でカロリーが多めに入ることは誰でもある
- その分を翌日や翌々日で軽く調整すればOK
- 毎食完璧に管理する必要はない → “気楽さ”が長続きにつながる
3. 食べる順番や時間は「補助輪」
- 炭水化物よりも野菜やタンパク質を先に食べると血糖値の急上昇を抑えやすい
- 夜遅くにドカ食いするより、少し分散して食べると体が楽
- でもこれは「工夫の一つ」であり、守らなければいけないルールではない
4. 好きなものも食べていい理由
- 100点の食事を3日でやめるより、70点を1年続けた方が圧倒的に健康的
- 好きなものを完全に禁止すると、反動での“ドカ食い”が起きやすい
- 計画的に「楽しむ日」を作る方が、長期的にはプラス
- 筆者も慢性腎臓病や透析患者さんとお話しすると、「そんなに制限してたら食べるものがなくなるよ」と言われることがあります。その時には、「ダメなのではなく、適正量を数日単位でバランスよく摂れるようにしましょう」とアドバイスしています。
まとめ
- 食事管理は「完璧主義」より「現実的なバランス」
- 基本は カロリー・PFC・ビタミンミネラルの順 で考えれば十分
- 1週間の中で調整すれば、好きな食事も取り入れながら健康と体づくりは両立できる
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