「貧乏はお金持ち」から学ぶ、お金と自由の本質|マイクロ法人で実践する新しい資産設計

「貧乏はお金持ち」から学ぶ、お金と自由の本質|マイクロ法人で実践する新しい資産設計 マイクロ法人と資産設計



「貧乏はお金持ち」から学ぶ、お金と自由の本質|マイクロ法人で実践する新しい資産設計

会社員を辞め、非常勤医として複数の医療機関に勤めるようになった頃、ふと感じた不安がありました。
それは、社会保障という巨大な仕組みに「完全に身を預けることのリスク」です。

健康保険、高額療養費制度、年金、雇用保険。
現代の日本において、これらは「当たり前」に存在する制度です。しかし、制度とはあくまで「設計されたもの」であり、完璧なものではありません。むしろ、真面目に働いている人ほど、制度の“歪み”の影響を受けやすい構造になっていると感じることが増えました。

そんなときに読んだのが、橘玲氏の『貧乏はお金持ち』という一冊です。
本書では、「国家というシステムにすべてを委ねるリスク」と「自らの知識と判断で制度の“外”に出る必要性」が繰り返し強調されていました。
印象的だったのは、「保険制度というのはリスクを引き受けられない人のためのものであり、健康で稼げる人ほど損をする仕組みになりがちだ」という指摘でした。

なぜ医師である自分が、法人をつくったのか

医業による収入は「事業所得」として法人に移すことはできません。
したがって、医業収入はこれまで通り「個人の給与所得」として処理するしかありません。

それでもあえて法人を設立したのは、「すべてを国家に預けることへのリスクヘッジ」としての意味が大きいです。
実際の法人の事業内容は、情報通信業(記事執筆やコンテンツ制作)投資有価証券の保有・運用としています。

自らの時間と労働だけに依存した医業収入には限界があります。
そして、いざという時に備える社会保障も、その支えの強さは一律ではありません。
高額療養費制度で医療費の自己負担は一定程度軽減されますが、働き盛りの年齢の上限負担はかなりの額になります。それ以外の生活費・教育費・住宅ローンなどは完全にカバーされるわけではありません。

万一、自分が働けなくなったとき。
自分に何かあったとき。
それでも、家族が生きていける仕組みを自分でつくっておく必要がある。
そんな風に思ったのです。

制度の中で生きながら、制度の外も知っておく

社会保障の恩恵を否定するつもりはまったくありません。
ただし、「制度の枠の中」だけで考えていると、想定外の事態に対応できないことがある――。
これは医師として患者さんと向き合うなかでも、個人として人生を考えるなかでも、強く感じることです。

橘玲氏の本を読んで感じたこと。それは「制度の中にいること」と「制度の外を知っていること」は別物だということでした。

だからこそ、自分の法人を持ち、小さくても資産を形成し、可能な限り自分でリスクに備える準備をしておく。
それが、「国家を信頼しすぎない自由」であり、「真面目に働く人が損をしないための自衛手段」なのかもしれません。


この記事では、制度に頼り切らない生き方としてのマイクロ法人設立について、自分なりの動機をまとめました。
これからの記事では、実際にどのように法人を立ち上げ、どのように運営しているのか、具体的なステップについて紹介していく予定です。


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