はじめに:ネオ・ネグレクトとは?
「ネオ・ネグレクト(Neo-Neglect)」は、中学受験専門塾を経営する矢野耕平氏による『ネオ・ネグレクト 外注される子どもたち』で提唱された造語です。
これまでの「ネグレクト」は、衣食住や安全が脅かされる虐待を指しましたが、ネオ・ネグレクトは「衣食住が満たされていても、親が子と向き合わず、子育てを過度に“外注(アウトソーシング)”する状態」を意味します。
“仕事が忙しいあまり子どもとしっかり向き合えていない・・・” ということはありませんか?
私の思う幼児のネオ・ネグレクト
本書では、中学受験の過程で「志望校に興味がないのに無理やり通わせる」「子どもの性格を無視して全寮制に入れる」などが例として挙げられています。我が家の子どもたちはまだ幼児で、その段階ではありませんが、周囲を見ると以下のようなシーンが思い当たります。
| 例 | 詳細 |
|---|---|
| お菓子・ジュースで気を引く | 親はスマホをいじり、子どもとの会話が少ない |
| ベビーカーで動画を常時再生 | 抱っこ紐にスマホを装着し、長時間見せ続ける |
| 公園にいるのに親はスマホ | 公園などの遊べる場所に連れてきたことがゴールになり、 子どもの“みてみて!”に気づいていない |
もちろん、静かにする必要のある場所(電車・病院)では、動画やお菓子が「奥の手」になることはあります。しかし、日常的に頼りすぎると問題です。
幼児のネオ・ネグレクトの弊害
小さな頃の親子の時間投資は、後の非認知能力(忍耐力・自制心・やり抜く力)に大きく影響します(科学的根拠で子育て:非認知能力を伸ばす実践ポイントまとめ)。
非認知能力は昨今のAO入試、有名企業採用でも重要視されています。また波あり谷ありの人生を生きていく中で、本人の満足の行く人生を送ることにはかなり重要となってきます。
| 弊害 | 根拠・詳細 |
|---|---|
| 親子関わり時間の減少 | 動画・ゲーム習慣化で会話や遊びが減り、非認知能力の土台が弱まる |
| 虫歯リスク増加 | 頻繁なお菓子・ジュース暴露は、歯磨きしていても虫歯リスクを高める(厚生労働省:歯・口腔の健康) |
私の幼児との関わり方
私自身、ゲームやSNSが好きで日常的に触れていますが、仕事・読書・運動も並行しています。子どもたちの前では極力スマホを避け、触る場合は「一緒に楽しむ」コミュニケーションの道具にしています。
- 長時間静かな場所: 極力避ける(夫婦で相談し、幼児期は子供に向き合う時間として割り切っています)
- 代替策: シールブック、絵本、簡単なおもちゃで気を引く
- スマホ活用時: 働く車の写真や英語学習アプリを親子で共有、会話のきっかけに
本書にも記載されていますが、やはり共働き・核家族というのが鍵となっていると思われます。私も共働き・核家族という背景で、医師としての働き方改革(急性期→非常勤+マイクロ法人設立)を行い、家庭・育児を優先するための選択としました。詳細は家庭・育児と仕事の両立:医師として働き続けるための選択をご覧ください。
まとめ:ネオ・ネグレクトを避けるために
ネオ・ネグレクトは「見えない育児放棄」。幼児期の親子時間は非認知能力の土台を築き、虫歯リスクも防ぎます。スマホは便利ですが、使い方を工夫し、子どもと「向き合う」時間を大切に。あなたの家庭ではどうですか?コメントでシェアしてください!


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